ツインバスケットボールとは
日本で生まれたこのスポーツは、四肢麻痺(主に頸椎損傷者)のある人達を対象にした車椅子バスケットボールです。名前からも分かると思いますが、ツインバスケット、つまりバスケットゴールが2つあり、1つは普通のリング、もう1つはフリースローサークルの真ん中に高さ120pのリングを置きこの2つのリングを使用します。
そうすることによって、上肢に障害があり腕の力が弱く一般のリングまでボールが届かない人でも、下のリングにシュートが打つ事が出来ることで「観るスポーツ」から「するスポーツ」としてバスケットボールを楽しむことができるようになったのです。
※ツインバスケでは俗に、通常のゴールを上ゴール、フリースローサークルの真ん中に
置かれたゴールを下ゴールとする。またフリースローサークルの内側を円内と呼ぶ。
競技方法
四肢麻痺者にとって障害レベルの違いは、運動機能に大きな差異となって現れます。この機能的差異をより公正に評価するために持ち点制で表します。各プレイヤーに持ち点が与えられ、持ち点は残存機能レベルによって1.0〜4.5点まである。持ち点によってシュートする場所、位置が決められ、ヘアーバンドで区別する。
持ち点 | ヘアーバンドの色 | シュートする場所 | シュートする位置 |
1.0 ・ 1.5 | 赤 | 下ゴール | 円内 |
2.0 ・ 2.5 | 白 | 下ゴール | 円外 |
3.0 〜 4.5 | なし | 上ゴール | − |
円内シューター
持ち点1.0・1.5点の人は円内シューターと呼ばれ赤いヘアーバンドをして円内で下ゴールにシュートする。
円外シュータ−
持ち点2.0・2.5点の人は円外シューターと呼ばれ白いヘアーバンドをして円外フリスローサークルの
外側から下ゴールにシュートする。
上シューター
持ち点3.0〜4.5の人は上シューターと呼ばれ上ゴール(普通のゴール)にシュートす
る。
フリースロー・サークル内プレイの制限
持ち点2.0点以上の選手(ヘアーバンドが白色、なしの選手)のサークル内で可能な
プレイは、通過、ルーズボールなどが許され、円内にいる選手に対してのディフェンス、
オフェンス行為はすべてできません。
試合は5対5で行い、5人の持ち点の合計が11.5点を超えてはいけません。ただし、5人の中
に45歳以上の選手がいる場合は、12.0点まで許される。コートでプレイする選手の中に4.0点以
上の選手は1人まで。
ボール
5号のゴム製バスケットボールを使用します。指機能・握力の全廃、著しい低下のため、
皮革ボールは滑るからです。
ドリブル
1 ドリブルはプレイヤーがボールを保持しているときなされる。
a 車椅子をプッシュさせながらボールをバウンズさせる。
b 車椅子のプッシュとボールのバウンズを交互に行う。車椅子をプッシュして
いる間ボールは腰から膝の間に置かれる。そして、1回以上ボールをバウン
ズさせた後、2回まで車椅子をプッシュしてよい。
c 上記a、bを交互に連続的に使用する。
d 赤いヘアーバンドのプレイヤーは、2回までのプッシュとボールを膝の上か
ら胸まで持ち上げる動作を交互に行うことでドリブルとし、正規(a,b、c)の
ドリブルと混合してはならない。
※プッシュとは、片手または両方の車輪を前方か後方に車椅子を移動させるために
車輪をこぐこと。
ご意見、質問等ございましたら